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  • 2021.09.23
  • コラム

保育園の事故事例まとめ。プールや遊具など場所別で紹介

ブランコ

保育園を運営している場合、事故を防ぐために過去の事故事例を知ることは大切です。

子どもを預かる保育園では、睡眠時の呼吸停止、プールや水遊び中の溺水、給食中の誤えん事故など、子どもの死亡事故や重大事故が発生することがあります。

保育に携わるすべての人が「事故は起こるもの」と認識して対策しなければ、事故を防止することはできません。保育園の事故事例を知ることで、どのような危険があるかを把握しておきましょう。

この記事では、場所別の事故事例を紹介するとともに、事故を防ぐポイントについて解説します。

保育園の事故発生状況とは?

救急車

内閣府は2015年より、保育園で発生した事故情報をWebで公開しています。ここでは、最新の事故発生状況について解説します。

重大な事故の報告件数は2,015件で増加傾向

重大な事故とは、死亡したり治療期間が30日以上に及んだりした事故と定義されています。2020年の報告件数は2,015件で、前年の2019年より271件増加しています。

保育園に事故の報告を義務付けた2015年以降で過去最多になっており、内閣府は水遊びや睡眠中など重大な事故につながりやすい場面では、特に安全対策を徹底するよう求めています。

死亡事故は5件で前年より1人減少

2020年に保育園で亡くなった子どもは5人、年齢は4歳が2人、1歳が2人、0歳が1人です。施設別にみると、認定こども園が2人、認可保育所1人、認可外保育施設が2人となっています。

死因は食べ物が原因の「窒息」が3人、「SIDS(乳幼児突然死症候群)」が1人、「その他」が1人でした。発生場所はすべて園内です。

施設内 施設外 合計
室内 (死亡事故) 室外
826(5) 994 195 2,015

負傷事故は1,586件でうち骨折が8割

死亡を除いた負傷事故は1,586件、最も多いのが「骨折」で、8割にあたる1,281件です。

指の切断や唇の裂傷などを含む「その他」は280件、「意識不明」は14件発生しています。前年の2019年より287件増加しており、過去最多となっています。

このように、主な事故としては骨折や裂傷などの外傷があげられるのです。

人手不足による保育の質低下が課題

子どもの事故が増加傾向にある1つの要因として、人手不足による保育の質の低下が考えられます。

近年、待機児童解消に向けた国の施策により、保育所の数が急速に増えています。それに伴い、1つの保育所あたりの保育士が不足している傾向にあるのです。

それが園内事故の増加を招いている可能性があります。もし保育園を運営するのであれば、保育士が不足しないように気をつける必要があります。

ただ、保育士の採用するには様々な手続きや手間がかかります。こういった負担が気になるのであれば、委託企業に依頼する手もあります。スクルドアンドカンパニーは、弊社雇用スタッフが保育業務を行いますし、人材確保に係る業務負担は一切かかりません。お気軽にご相談ください。

スクルドアンドカンパニーの問い合わせ先
電話番号:03-6273-2760
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【場所別】保育園の事故事例

プール

保育園で発生した事故事例を検証することで、事故の回避につなげられます。ここでは、実際に起こった事故事例を場所別で紹介します。

ちなみに、保育園の安全対策は以下で紹介しています。事故対応マニュアルに活かせるポイントも記載しているので参考にしてください。

保育園の安全対策とは?事例とデータをマニュアルに活用しよう

午睡用ベッド・布団での事故事例

睡眠中の事故は、うつぶせ寝による窒息や、原因不明のSIDS(乳幼児突然死症候群)によるものが多いです。

1.うつぶせ寝で窒息する死亡事故

2019年2月、鹿児島県出水市の認可外保育園で起きた事故事例です。

30代の保育士が、まだ寝返りのできない6カ月女児をうつぶせの姿勢で敷布団に寝かせそのまま放置し、女児は鼻口部の閉塞(へいそく)による窒息で死亡しました。

当時、保育士1名で県の基準を上回る18人を預かっており、経営者が「うつぶせにすると寝付きが良くなる」など保育士に伝えるなどがあったようです。

裁判官は安全意識の低さは明らかと述べ、経営者に禁錮1年執行猶予3年、保育士に求刑通りの罰金50万円を言い渡しました。

朝日新聞デジタル「うつぶせ寝で女児死亡 保育施設の元経営者らに有罪判決」

2.うつぶせ寝による低酸素血症の死亡事故

2016年4月、大阪市淀川区の認可外保育園で起きた事故事例です。

1歳の男児が入所初日の昼寝中、うつぶせ寝で呼吸が止まった状態になり、病院に運ばれましたが死亡しました。死因は低酸素血症で、吐いたものがのどに詰まり、血液中の酸素が減少したものとされています。

経営者は損害賠償金として5,000万円を支払うほか、元施設長や保育士らが謝罪、再発防止に向け一層努力するとの内容で、2019年12月に和解しました。

朝日新聞デジタル「うつぶせ寝で1歳児死亡 認可外保育施設と遺族が和解」

プール・水遊び中の事故事例

プール、水遊び中の事故は、濡れた床などで滑って転び、頭をぶつける事故が多く報告されています。また、溺れてしまうと、そのまま死亡してしまう可能性が高くなります。

3.園内プールの死亡事故

2017年8月、埼玉県さいたま市の認可保育園で起きた事故事例です。

4歳女児が、園内にあるプール(縦6m×横4.7m×深さ70~95cm)でうつぶせで浮いているのが見つかり、翌日死亡が確認されました。

事故当時、プールには3~5歳の園児20人いたにもかかわらず、保育士を1人しか配置していませんでした。保育士はプール用の滑り台を片付ける際に、約3分間その場を離れており、安全管理上の義務を怠ったとされています。

死亡事故から2年半過ぎた裁判で、さいたま地裁は元園長と元保育士に禁錮1年、元園長に執行猶予4年元保育士に執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。

FNNプライムオンライン「遺族は約2年半経った今も許さず…さいたま市で4歳児がプールで溺死 問われる子どもの管理体制」

4.ビニールプールの死亡事故

2011年8月に認可外保育園で起きた事故事例です。

家庭用ビニールプール(深さ23.5cm)で水遊びをしていたところ、3歳女児が何らかの原因で溺れ、その後死亡が確認されました。

保育士は5分ほど目を離しており、他の保育士に女児の動静を依頼したうえでその場を離れる義務があったとして、遺族に対し約3,400万円を支払う判決を下しています。

旭合同法律事務所「ビニールプールでの溺死(3歳)で保育所に賠償責任」

給食中・おやつ中の事故事例

乳幼児は臼歯がなく、食べ物を噛んですりつぶすことができないので、食事中の窒息リスクが高くなります。気道が3~6分閉塞されると死亡することもあります。

5.給食中の誤嚥事故

2021年6月、北海道河西郡芽室町の認可保育園で起きた事故事例です。

給食時、1歳9カ月の男児がパンを詰まらせえづく姿が見られました。保育士が顔を下に向け、背中を叩いてパンを一切れ出すも、解消されなかったため消防に通報。救急車到着まで心臓マッサージを行いましたが、その後も入院治療中です。

普段食べている食材であっても危険性があることを認識し、年齢に合わせた食事の介助と観察が求められます。

社会福祉法人十勝立正福祉事業会 めむろかしわ保育園「給食誤嚥事故について」

6.給食中の死亡事故

2020年2月、大阪市城東区の認可保育園で起きた事故事例です。

当時1歳2カ月の男児が給食中、のどにりんごとハンバーグを詰まらせ、搬送先の病院で死亡しました。

園児9人に対し、3人の職員が食事の介助をしており、男児の苦手なりんごを食べさせようとハンバーグも一緒に口に入れたときに窒息。異変に気付いた保育士が背中を叩いて救命措置を取りましたが、意識がなくなり心肺停止の状態で病院に運ばれています。

毎日新聞社「大阪・認可保育園で窒息死 誤嚥防止の配慮怠る 市検証部会が報告書/大阪」

園内外の遊具や建具による事故事例

遊具や建具による事故を防ぐには、管理者による「適切な設置」「点検」「注意事項の掲示」などが前提ですが、一方で保育者による見守りで避けられる事故も多くあります。

7.建具に指を挟まれる事故

2017年6月、千葉県市川市の認可外保育園で起きた事故事例です。

1歳2カ月の女児が、おやつを食べた後に自由に遊んでいたところ、室内にあった収納スペースの引き戸に指を挟まれました。右手の薬指が爪の根元部分でほぼ切断、神経も骨も切断され、一部の皮膚がかろうじてつながっているという大けがです。

収納スペースの中に男児2人が入っており、男児が中から急に引き戸を開けてしまったことで、女児の指が扉と扉の間に挟まれました。幸いなことに、縫合手術で指はつながりましたが、指先は変形しています。

千葉日報オンライン「指挟まれけが 女児父が告訴 市川の認可外保育園で」

8.遊具での事例

2017年4月、香川県善通寺市の認可保育園で起きた事故事例です。

当時3歳だった女児がうんていに首を挟まれ、保育士が約10分後に気付きましたが、低酸素脳症のため9カ月後に死亡しました。

うんていは別の保育園の特注品で、業界の安定基準を満たしていませんでした。裁判所は「遊具の危険性を放置し、組織として過失がある」と述べ、運営法人に約3,100万円の支払いを命じています。

朝日新聞デジタル「うんていに首挟まれ3歳児死亡 地裁、保育所に賠償命令」

登降園や散歩など園外活動中の事故事例

園外での活動は多岐にわたるため、子どもの発達や活動場所の特性に応じた安全管理が求められます。

9.墓石の下敷きになる死亡事故

2018年2月、長野県高森町市の認可保育園で起きた事故事例です。

園外保育中、4歳男児が広場に隣接する墓地に入り、倒れた墓石の下敷きになりました。救急搬送されましたが、4日後に病院で死亡しています。

起訴状によると、保育士は当初予定されていなかった場所に活動範囲を広げており、園児の見守りをおろそかにしたなど過失を問われています。

読売新聞オンライン「墓石の下敷きで園児死亡、下見しなかった保育士…口止め依頼し書類書き換えか」

10.送迎バス閉じ込めによる死亡事故

2021年7月、福岡県中間市の認可保育園で起きた事故事例です。

5歳男児が送迎バスに9時間放置され、熱中症で死亡しました。運転していた園長が、全員を降ろしたか確認せずにドアの鍵をかけており、出欠確認のカードも回収していませんでした。

警察は園の安全管理が不十分だったとして、業務上過失致死の疑いで調べを進めています。

朝日新聞デジタル「職員は複数、対象は満1歳以上 福岡県が園児バス送迎で指針発表」

まとめ

保育園の事故を未然に防ぐには、事故が起こりやすい場所や状態を特定し、危険性や改善点を園内で共有する必要があります。また園を運営する人間や会社がしっかりと基準をまもり、保育士に教育を施す必要があります。

スクルドアンドカンパニーは、職員の資質向上を図る研修を定期的に開催しており、子どもや保護者に対しても安全教育の場を設けています。

実用性の高い安全対策マニュアルはもちろん、保護者や地域住民と連携するノウハウも持っています。思わぬ事故を防ぐためにも、ぜひご相談ください。

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